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Excel方眼紙
普及しよう会
                                                                                                 
                                                                                                 
                                                                                                 
                                                                                                                         
                            3. Excel方眼紙のデメリット                        
                            Excel方眼紙にデメリットは無いと考えます。しかし世間では否定的な意見があります。多くは誤解か、そもそもExcelの扱いに不慣れと思われる人のものです。それらを集めてみました。        
                                   
                                   
                                                                                                                         
                              デメリット1 プリンター環境の違いによる印刷出力の乱れ    
                              これは「使用するプリンターによって、1ページの文書が分割されて印刷されてしまう」という症状を挿していると思われます。プリンターによって印字範囲が異なるため、右側もしくは下側がはみ出してしまいます。        
                                     
                                     
                                     
                              対策としては、          
                               1) シートの表示を「改ページプレビュー」に切り替える。          
                                                           
                                         
                                                                                                     
                                                                                                     
                                                                                                     
                                                                                                     
                                                                                                     
                               2) 印刷のプリンターを印刷(出力)するものに切り替える。          
                                                                                                                       
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                               3) 青色の太線もしくは点線がページの境界上にあるか確認する。          
                                   ずれている場合は、線をマウスでドラッグして調整する。            
                                       
 
                                                                               
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                               4) 印刷のプレビューで、印刷される状態を確認する。          
                                               
                                                                                                                         
                              以上の操作で、ページのずれは収拾できます。          
                              煩わしいといえばそうですが、Excelの多彩な編集機能を捨てるほどのことでしょうか?          
                              ちなみに1つのシートに複数のページを割り付ける編集方法はオススメしません。Excelにはシートという概念があります。1つのシートには1ページのみ割り当てて、2ページ目はシート2、3ページ目はシート3というように割り付けるべきです。理由は、行単位で削除や挿入を行うと以降のすべてのページで、その行分がずれてしまうからです。
印刷するときは「ブック全体を印刷」を選択すれば、すべてのシートが印刷できます。印刷したくないシートが個別にある場合は、そのシートの印字範囲を消去します。編集時はすべて灰色になってしまいますが、慣れれば気にならなくなります。もしくは表示を「標準」に変更すれば白色で表示されます。
       
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                              デメリット2 Excel方眼紙を後から修正・変更をする手間    
                              この主張をよく見かけますが、具体的に何を指しているのか不明です。電気回路でも機械設計でもソフトのソースコードでも、複雑に作り込まれた物を修正するのは大変です。高度な内容、高度な技術が織り込まれていれば当然です。        
                                     
                                     
                                     
                              この手間という軸を問題にする場合、そもそも論としてセルに埋め込むExcel関数を禁止すべきです。Excel関数は、表計算ソフトとしての「計算」たる所以の基本機能です。しかし後々の修正変更において、どのセルにどのようなExcel関数が埋め込まれているのかを確認するのは、非常に手間が掛かります。
また、下図のように複雑な計算式が埋め込まれたものを時々見かけますが、Excel資料の修正において複雑に組み合わせたExcel関数の修正ほど手間が掛かるものはありません。
セルの計算は、例外なく全てVBAで行うべきです。
       
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                         
 
                                                                                             
                                          -1                                                                    
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              ちなみにExcelによる資料作成は、自動化が可能です。人間が作成できる常識的なものであれば、自動でできます。例えば諏訪通信ネットワークで公開しているソフトウェアには、Excel形式でログ出力できるものがあります。出力されるシートの体裁はすべてプログラムで行っています。表計算はもちろん、グラフを書いたり図形を描画したりもブログラムで可能です。マクロの録画再生でできる操作は、すべて自動化できます。
効率性を考えるのあれば、そもそもExcelを手動で編集すること自体が非常に非効率であるといえます。元となる情報が固定的であれば、自動化の難易度も低くなります。それはVBAが使用できるWordにおいても同じ事です。手動で定型的な文章入力など、無駄そのものです。
       
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                               
             
                                             
                                             
                                             
                                             
                                             
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              デメリット3 セルを結合すると、システムとの連携ができなくなる    
                              あるサイトの記事で見かけましたが、具体的に何を指しているのか不明です。VBAやVB、C#などから結合されたセルを指定もしくは参照したい場合、左上のセル位置を指定すればOKです。        
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                                                                       
                                                                       
                                                                       
                                                                       
                                                                       
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              デメリット4 新しい概念やよく分からないものに対する拒否感    
                              古くは電話が世の中に登場したとき、人々は魂が抜けるなどのような迷信を信じて恐怖したようです。現在においても、相手に顔が見えないのは失礼だ、相手の都合が分からないのに自分の都合で一方的に掛ける仕組みは根本的な欠陥だ、という意見もみられますがプライベートはもちろん業務や公的な事象においても電話が活用されています。
1980年代終わりから1990年代半ばまでに仕事の道具としてパソコンが導入されるようになったときも、人々は恐れ、嫌悪感を抱き、それを否定することに熱心でした。メールやインターネット、携帯電話もスマートフォンも同様に、最初は否定されました。この誤解を解くには、長い時間と広い普及が必要であることは前例からも明白です。時間と共にやがてそれが当然となり、それが使用できないデメリットが強調されるようになります。例えばパソコンのセキュリティや故障を懸念して、業務でのパソコンの使用が非生産的であると否定し、パソコンを使用しないことを考えようとする人は、今の時代に存在しません。これらの例から、新しい概念やツールを抽象的に否定すること自体が、いかに無駄で非効率で非生産的なのかが明白であることが分かります。逆に具体的な否定、例えばデメリット1やデメリット6の場合は仕様の欠陥や不具合ですので、声を上げて修正や改善を求めるべきです。
       
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              デメリット5 シートの引き継ぎが難しい    
                              これもあるサイトの記事やブログ等で見かけましたが、具体的に何を指しているのか不明です。批判するブログ等を観ても具体性の欠ける批判が目立ち、例えばExcel方眼紙内のどのような部分が困っているのかの事例や説明しているサイトは見受けられませんでした。
そこで彼らの意図するものや、置かれた状況を以下のように推測してみました。
       
                                     
                                     
                                     
                                     
                                  a) 引き継いだ人の視点        
                                    (1) Excel文書内に記載されている内容を理解する技術力や知見がそもそもない        
                                        仕様書や図面、ソースコードなどでは、        
                                        引き渡す人と引き継ぐ人の技量差が問題となります。        
                                    (2) Excelの操作知識がない        
                                        Excelは、Wordや一太郎はもちろんCADソフトよりもできることが多いのです。        
                                        そのためExcelで高度な編集をするには、経験や知識が必要です。        
                                        VBAを扱う場合は、.NET Frameworkを用いて簡単なアプリケーション        
                                        が作成できる程度のスキルが必要です。        
                                    (3) 作業が面倒くさい        
                                        「では、後々のことも考えてWordで資料を作り直しましょう」と提案され、実際に作られた資料を見ると体裁やレイアウトについて何もデザインされておらず(読みにくい)、小説のような長文でとりあえず作りましたレベルがほとんどだと思います。しかも割と時間が掛かって作成されていることでしょう。        
                                               
                                               
                                               
                                        Excel方眼紙を否定する人が作成する資料の特徴としては、        
                                            a) 作文や小説のような長文が目立つ        
                                            b) その長文は次への展開に時間が掛かる        
                                            c) その長文には起承転結がない        
                                            d) 句点「。」までの一文が長い        
                                            e) 印刷されたりPDF化された文書を読む人のことを考えていない        
                                            f) 文書内の内容や背景を理解していない        
                                            g) 話がまとめられておらず、読んでいても要点が掴みにくい        
                                            h) 図や表がほとんどない        
                                            i) とりあえずで貼られた図が、何を補完したいのかが分からない        
                                        という点が見受けられるでしょう。        
                                        例えばISO9001に基づく業務標準を作成し、何とか外部審査を通過しました。しかし現場レベルでまったく運用されてない、ということは無いでしょうか?そういった業務標準は、だいたいがa)〜i)までを満たしているでしょう。具体的な「あるべき姿」を想定して作成されていれば、必然と運用されているはずです。
根本的な要因として、それが言われたことをやるだけの作業であり、面倒くさいという深層心理があるのかもしれません。
       
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                                                                                                         
                                    (4) Excel方眼紙を作成した人のことが嫌いだ        
                                        単に人間関係の問題だったりします。人間関係が友好に築けていれば、引き継ぎはスムーズに無駄なく行えるはずです。引き継ぎが退職によるものであっても、電話やメールで聞けるはずです。
相手の事が嫌いだから、相手が何を意図しているのかも考えたくないExcel方眼紙は駄目だというこじつけなのかもしれません。相手の考えや言いたいことを「汲み取る」のは、コミュニケーションの基本であり、日本が誇る大切な文化です。「阿吽の呼吸」や「空気を読む」も、相手を理解しようとする仲間意識によって成り立つものです。とある政治政党の党首が「何を言ってるかさっぱり分かりませんでした。」と発言するように、相手が嫌いだから理解を拒絶して全否定をすることはよくあることです。
単に相手のことが批判したくて、批判材料の1つとしてExcel方眼紙を使っているだけかもしれません。
       
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                  b) 引き渡す人の視点        
                                    (1) Excel方眼紙のマス目を必要以上に細かく取っている        
                                        行や列の幅には適切なサイズがあります。例えば、表示の尺度を限界の400%にしないと正しいセルが選択できない場合は、セルが小さすぎることになります。Excel方眼紙には適切な行幅や列幅があります。一人で集中的に担当していると非効率も、慣れてしまい効率的になってしまうことがあります。        
                                               
                                               
                                               
                                    (2) 引き継ぐ人のことが嫌いだ        
                                        引き継ぎ間際になって、急に対象資料全部の見直しや修正を行っている場合は、他の意図があるのかもしれません。自分自身がそのExcel方眼紙の担当者である限り、少なくとも自分自身が編集しやすいように作成しているはずです。あえて編集しにくくなるように修正して、引き継ぐ人が困るように企んでいるのかもしれません。
例えば、引き継ぐ人がVBAを扱えないことを知っておきながら、後々引き継いでメンテナンスする人たちが分かりすいようにという大義名分でExcel関数からVBAに切り替える、というのはあるような気がします。デメリット2で記載したようにそれは正しいことなのですが、悪意があるのは明白です。
       
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                               
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              デメリット6 貼り付けた図がずれる    
                              Excel2000や97の頃から言われていることですが、Excel2016になっても依然として残る症状です。バグであると思われますが、Microsoftには修正する気がないようです。具体的な事例としては以下の2つがあります。          
                                       
                                       
                                       
                              (1) 印刷時に、セルと図の位置関係がずれる      
                              (2) 複数の図を組み合わせた場合、シートを保存して開き直すと各図の位置関係がずれていく    
                                                                                                                         
                              (1)については、印字したときに位置関係が正常となるように、図をずらす必要があります。例えば上記のデメリット3に掲載している図も、赤いセルと斜め線は編集時に重ねるようにすると、印刷時にずれてしまいます。印刷時に重なるように、編集時は図をずらす微調整が必要です。          
                                       
                                       
                                       
                              (2)については、例えば下図左側のように図を組み合わせて絵を描いた場合、シートの保存を繰り返すと右側のように線や矩形の位置関係がずれていくことがあります。根本的な対策はありません。図の書式設定、もしくはグループ化した場合はオブジェクト書式設定にて、「セルに合わせて移動やサイズ変更をしない」を選択すると改善することもありますが、それでも発生するときがあります。症状は発生するときとしないときがあります。          
                                       
                                       
                                       
                                       
                                       
                                                                                                                         
                                 
 
                                                                                     
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                              このずれが問題になる場合、現時点ではMicrosoft Visio のようなドロー系ソフトを使う必要があります。Visioは、AutoCADのdwgやdxfファイルを開いて編集することもできる本格的なソフトです。 セルの概念や表計算機能は使えませんが、ExcelをDTPとして使うよりも正確な絵が描けたりレイアウトができます。VBAもサポートしていてExcelのように他のアプリケーションからも操作できるため、Wordよりも様々な可能性があるでしょう。        
                                     
                                     
                                     
                                     
                                     
                                                                                                                         
                                                                                                                         
                                                                                                                         
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