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Logitec SHD-B120は、容量120MBというPC-9800時代全盛期のSCSI HDDです。恐らく1990〜1992年頃の発売だと思いますので、25年以上前の製品です。
使用していると異臭を放つようになりました。電解コンデンサの電解液が漏れるような独特の臭いです。
ここ数年は、冬に使用しようと電源を入れると認識できない場合がある症状も出ていました。電解コンデンサ劣化の特有の症状です。
HDDとは本来は何十年も動作できる物だと考えています。
しかしHDDは壊れます。
壊れる原因の約7割は、電源によるものだと経験則から考えています。
電源容量が低かったり、高周波の負荷変動に対する安定性が弱かったり、安定化の要であり寿命部品でもある電解コンが劣化したり、スイッチング素子の熱設計不良や過負荷によって劣化すると、負荷変動要因や供給電力要因による電源の瞬断や電圧変動、変調および整流回路要因のリップルやスイッチングノイズなどが発生します。それらの電源系の要因によってプラッタ回転のバラつき、ヘッド移動のバラつきや基準外の移動の発生、ヘッドのアンプ回路の電源変動による出力異常の発生、などのジッタ(ぶれ)の蓄積が発生し、その補正をするための補正にもブレが生じて更に大きな補正が必要となってゆき、蓄積が限度を超えていくと補正ができなくなり、不安定に積み上げたブロックが崩れるように壊れたような動作になるのだと想定しています。
残りの2割は振動や衝撃による物理的破壊、
1割は製造不良や設計不良による故障でしょう。
製造不良や設計不良は、端子接点の腐食による抵抗値増大、はんだクラックによる断線、ファームウェアのバグ、コントローラーIC後工程の異物混入・・・など色々あると思います。
と前置きが長くなりましたが、電源ユニットの定期的な点検やメンテナンスがHDDを永続的に使うための基本だと思いますので修理することにしました。
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