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リード品の交換方法について記載します。あくまでも一例であり、やり方は他にも色々あると思います。
表面実装品も一部で根本的に異なる部分がありますが、同じように交換できると思います。
コンデンサと基板の隙間によって、A、Bの2通りのやり方があります。
A、コンデンサと基板に間がある場合 (おおよそ5mm以上)
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(1)コンデンサをニッパーで切り離す
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取り外すコンデンサが廃棄前提の場合、ニッパーでコンデンサを切り離します。
再利用する場合は、「B、コンデンサと基板に間がない場合」で取り外します。
ニッパーの刃先で基板を傷つけないように気を付けながら、コンデンサ寄りで切り離します。
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(2)ハンダ小手で暖めながら、ピンセットでリードを引き抜く
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はんだにハンダ小手を当てて溶かします。当てたまま溶けている状態で、ピンセットを用いてリードを引き抜きます。このとき、基板は携帯バイスなどで固定しておきます。
紙フェノール基板やCEM3基板の場合は熱に弱いため、溶かす時間は短時間で行います。
紙フェノール、CEM3、FR4の違いは、基板カット面の見た目、基板表面の艶や色、透かしたときの模様、叩いたときの音などで判別できます。
GND側はベタGNDで熱が逃げやすく鉛フリーはんだが溶けにくい場合があるため、
事前に共晶はんだ等を少し盛っておきます。
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リードを抜いたら「C、共通の後処理」に進みます。
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B、コンデンサと基板に隙間がない場合
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(1)はんだを溶かしてコンデンサを少し傾かせる
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はんだにハンダ小手を当てて溶かします。当てたまま溶けている状態で、
コンデンサを押して傾かせます。最初のうちは、わずかにしか傾きません。
可能であれば、両極のはんだを溶かすように小手先を当てます。
強く押すと、基板からパターンが剥がれてしまうので注意が必要です。
紙フェノール基板やCEM3基板の場合は熱に弱いため、溶かす時間は短時間で行います。
紙フェノール、CEM3、FR4の違いは、基板カット面の見た目、基板表面の艶や色、透かしたときの模様、叩いたときの音などで判別できます。
GND側はベタGNDで熱が逃げやすく鉛フリーはんだが溶けにくい場合があるため、
事前に共晶はんだ等を少し盛っておきます。
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(2)反対側のはんだを溶かして少し傾かせる
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(1)と同じ要領で反対に傾かせます。最初のうちは、わずかにしか傾きません。
コツは焦らず無理な力を加えないようにすることです。
無理な力を加えるとスルーホールが抜けたり、パターンが剥がれたりします。
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(3) (1)と(2)を繰り返す
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(1)と(2)を繰り返します。徐々にコンデンサが抜けてきます。
傾けられる量が大きくなりますが、一度に大きく傾けすぎないようにします。
無理な力が加わると、パターンが剥がれてしまいます。
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コンデンサが抜けたら「C、共通の後処理」に進みます。
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C、共通の後処理
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(1)はんだを吸引器で吸い取る
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基板に残っているはんだを小手を当てて溶かし、吸引器ではんだを吸い取ります。
鉛フリーはんだが使用されていて溶けにくい場合は、共晶はんだを少し盛ってから、
溶かして吸い取ります。
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(2)スルーホールのハンダ面を慣らす
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基板にわずかに残っているはんだを小手を当てて溶かし、表面を慣らします。
スルーホール内にわずかにはんだが残ってる場合も、溶けて流れてしまい
穴が広がります。
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(3)基板表面を無水エタノールなどで洗浄する
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基板表面に漏れた電解液の跡が残っている場合は、拭いて完全に取り除きます。
無水エタノールなどを軽く浸した不繊維布等で擦れば取れます。
電解液の跡が残ったままだと、基板のパターンを侵食して断線やマイグレーション等の原因となります。
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(4)新しいコンデンサを取り付ける
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新しいコンデンサを基板にはめて、半田付けして固定します。
極性を間違えないようにします。
コンデンサをはめたときに、リードを軽く広げるように曲げると抜け落ちにくくなります。
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