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No.2032 2017.11.11
【カーナビはスマホを使おう】
Bluetooth Audio対応のカーオーディオ パイオニア DEH-5400 (製品レビュー)
□ 1.DEH-5400 の概要
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2017年10月発売のパイオニア(carrozzeria)のカーオーディオです。
DEH-5300のマイナーチェンジ機種のようで、性能や機能はほとんど同じです。
安い割にはBluetooth に対応し、最新機種のためワイドFMに対応し、
アドバンスド・サウンドレトリバーなどの高級機向けであった機能も搭載されています。
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□ 2.イルミ電源(信号)に対応している
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最近のケンウッドやクラリオンのカーオーディオは、イルミ電源を接続する配線が省略されています。
廉価機、高級機を問わず、イルミ信号入力が廃止されています。
では意匠部(前面のイルミ表示画面)に照度センサーが付いていて自動でイルミが調整されるのかといえば、
そんな機能は搭載されていないようです。
ただし、設定ではディマーの項目があり、
予約した時間の範囲でディマーが有効になる機能は搭載されているようです。
つまり昼間に地下駐車場やトンネル内では、眩しいと感じても減光させる手段がないのです。
(ディマーの物理ボタンがあり、それを押すことでON/OFFできる機種もあります)
パイオニアのカーオーディオにおいても一時期において省略させる兆候がみられましたが、
最近では復活させているようです。
スモールライトに連動させて暗くさせたい場合は、
カロッツェリア一択となるでしょう。
なおイルミネショーンの調光機能(明るさ調整)付きのクルマでは、ディマー機能がうまく動作しない場合があります。
対策方法は以下の記事で紹介しています。
No.2026 調光機能付きイルミネーションから安定してイルミ電源を取る方法
イルミ入力が省略される背景(推測)
イルミ入力を省略する背景としては、イルミ電源のON/OFFの状態はCAN信号でも情報として流れています。
メーカー純正ナビ等ではCAN信号でイルミの状態を制御している場合もあり、アナログのイルミ信号は将来的に廃止になるとも一部では言われていました。そのためコスト削減も含めて省略したメーカーもあるのだと推測されます。(12V入力1系統削減によるノイズ対策部品等の削減効果は、設計コストも含めてわずか数十円だと思いますが)
しかしカーナビではなくカーオーディオ、カーラジオにわざわざCANマイコンを搭載すると無駄に原価が上がるため、
今後も「じか線」でイルミ信号が供給され続けるのが正解だと思われます。
それと噂ですが特許の絡みもあるようです。例えば時計表示について12:34の「:」を点滅させると海外の企業に特許料を支払う必要があります。同じようにスモールライトのON/OFFに連動させて減光させると、特許料を支払う必要があると聞いたことがあるような気がします(うろ覚え)。
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□ 3.デザイン
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(1) DEH-5400とDEH-5300の比較
以下の図の上が2016年発売のDEH-5300、下が2017年発売のDEH-5400です。
基本的な雰囲気は前モデルを引き継いでいますが、細かな部分が改良されています。
(2) ○ SRC (ソース選択)ボタンのイルミ表示
「SRC」の表示位置が上に移動したため、ロータリーボタンの影に隠れることがなく
夜でも押しやすくなっています。
(3) ○ 右側のイルミバー
DEH-5300の懸念点の1つであった右側のイルミバーのデザインも変更されました。
DEH-5300では、夜にイルミを点灯させていると、右側のイルミバーの中心が
とても眩しくて運転に支障が出るレベルでした。
イルミの照度を最も低く設定してディマーをONにしても、
強烈な光が運転者の視界に飛び込んでくる欠陥レベルの問題点でした。
この部分のLEDが削除されて改善されました。
しかし今度は上側に設置されたLEDの光源が若干眩しい感じです。
DEH-5300よりはマシですが、少し残念な点です。
(4) △ ボタンが明るくなった
ボタンの額にイルミが組み込まれました。
このイルミによって落ち着きのあった部分が派手になった印象です。
賛否両論あると思いますが、これは改悪だと感じました。
もう1つ問題があり、この部分と画面の輝度調整が連動してしまいます。
画面の輝度よりボタンのほうが明るく感じられ、
ボタンを暗くしようとすると画面が暗くなりすぎてしまいます。
電源をもう1系統準備するのは大変ですが、別々に輝度調整できるようにすべきです。
もしくは輝度のバランスを見直すべきです。明らかにバランスがおかしいと感じました。
(5) ○ 画面の文字表示が小さくなった
DEH-5300 では文字表示が大きすぎて安っぽく感じられましたが、
DEH-5400 では小さくなったため高級感が感じられるようになりました。
(6) × 残念すぎるフォント
DEH-5400 では画面左上も文字表示ができるようになったのですが、
そのフォントが残念すぎる感じです。
任天堂マザーで使用されているどせいさんフォントのような奇妙なデザインです。
「どうしてこうなった?」と心配してしまいます。
以下は実際のフォントです。
特に「B」、「S」、「D」、「Y」のフォントが醜いと感じました。
意匠部デザインに関しては、パイオニアの設計基準に疑問を感じます。
青いELを採用し始めた頃のパイオニアのこだわりやデザイン力は素晴らしいと思いましたが、
DEH-5400は全体的に輝度ムラも感じられ、当時より色々と劣化しているように感じます。
なおイルミでは、デモ表示が初期設定でOFFになっていても勝手にが始まってしまうソフトの不具合も確認できました。
詳細は失念しましたが、ON、OFFを切り替えた上で再度OFFにするか、ディスプレイ表示を切り替えるかのどちらかで、
デモ表示がOFFになることを確認しています。初期ロットでの症状ですので、これから購入する場合は改善されているかもしれません。
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□ 4.その他の外観
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外箱です。DEH-5300と同一デザイン、同一サイズです。
内容物です。リモコンなどは、DEH-5300と同じ物です。
DEH-5300との天板部分の比較です。どちらがDEH-5400なのか分かるでしょうか?
左がDEH-5400です。
背面の比較です。上がDEH-5400です。
ラジオアンテナ接続部付近の板金に若干の違いが見られます。
底面の比較です。左がDEH-5400です。
底面に関しては別物と呼べるくらい変更されています。
恐らく基板の設計変更によって板金も変更されたのだと思われます。
フロントの比較です。上がDEH-5400です。
フロントパネルを外したときの比較です。
形状は完全に一致しており、交互に組み替えてみたときに
引っかかり等がなく普通に取り付けできました。
実際に動作するかどうかは未確認です。
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□ 5.アドバンスド・サウンドレトリバー
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基本的にDEH-5300と同じです。
詳細はDEH-5300の記事を参照してください。
個体差かもしれませんが、少し味付けが変わったように感じられます。
邦楽だと、今まで通りでモード1が最適です。
モード2は、キツかった高音のシャリシャリ感が緩和されたように感じました。
クラシック音楽等の一部の音楽では、DEH-5300と異なりOFFが最適に感じました。
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□ 6.Bluetoothオーディオ
□ 7.スマホ連携
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スマホとUSB接続し、カーオーディオを操作する機能があります。
使用するには、Google Playで「Pioneer ARC」をインストールする必要があります。
Google Playで検索すると似たようなツールが色々出てきますが、パイオニア公式はこのPioneer ARCです。
しかしアプリの評価を見ても分かるように、評価が低くカーオーディオとの接続性や動作に問題があるようです。
例えばDEH-5400にスマホを接続したときやアプリ操作中に以下のようなメッセージが出て、通信が途切れることが多々ありました。
他にはアプリを操作してMUSICを再生するとカーオーディオは無音でスマホのスピーカーから音が出るといった、DEH-5300で記載したようなトラブルも相変わらず見られました。
もう1つの売りである、スマホ側でオーディオ設定ができる機能ですが、
イルミの設定ができるようになって機能が向上しています。
カスタムカラー設定時はスライドバーでRGB調整をするのですが、微妙な調整が難しいので直接数値入力できるようにするなどの改善があれば嬉しいところです。
音響設定も項目が増えて使いやすくなりました。
もっと多くの機能が追加されることを期待したいですね。
例えばマイクを利用して自動でスピーカーバランスが調整されるという機能が昔の高級機にあったと思うのですが、
スマホでそのような機能を実現して欲しいと思います。
現状ではマイクを利用したFFTアナライザや音圧測定のような機能はありません。
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□ 8.まとめ
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Bluetoothのペアリングが改善され、イルミの位置や眩しさなどの問題も改善されました。
純粋にカーオーティオとして見てみると、アドバンスド・サウンドレトリバーに対応して、
音質はcarrozzeriaのオーディオ専用機としての期待通りの良さです。
DEH-5300と比べても、よりcarrozzeriaらしい音質に変わったような気がします。
ラジオについても設計変更があったのか音質が良くなった気がします。
また、最新機種としては数少ないイルミ信号入力対応です。
12,000円(2017年11月現在)でお釣りがくるのであれば、買いだと思います。
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