Copyright (C)SUWA TSUSHIN NETWORK.
All Rights Reserved. TOPへ戻る
スポンサードリンク

No.5051 2024.9.8




RAID対応NAS BUFFALO Linkstation LS520D 分解、ファン交換 難易度AAA








□1.ネットで調べても事例なし

Linkstation LS520D を分解清掃しようと思ったのですが、分解方法がよく分かりませんでした。ネットで調べてみても、情報は皆無でした。冷却ファンにフィルターが無いので、定期的な分解清掃は必要だと思います。冷却ファンの交換も必要です。

色々試行錯誤して分かったのは、分解の難易度が高すぎるから誰もやっていないようです。

ということで、今回はLinkstation LS520Dを分解してみます。





前面の蓋を外します。





ここから難易度AAAです。外側の樹脂カバーを外します。
背面と繋がっていないほうのカバーを外します。





前面側の爪はこの2ヶ所です。
その下にもロ型の爪がありますが、次に説明します。





前面側の爪の拡大写真です。本体側の穴に爪が入っている構造です。





側面です。写真左側の前面側から等間隔で口型の爪があります。





側面の背面側は、爪の間隔が短くなっています。





背面の爪は、この3ヶ所にあります。





側面反対側の爪の位置です。





側面反対側の前面側です。





ネイルドライバー等を使用してこじ開けるしかないと思いますが、ロ型の爪が割れてしまいました。
何か良い方法があればですが、専用工具を使用しないと難しいでしょう。





外した蓋です。





次に背面のカバーを外します。
事前に3ヶ所のネジを外しておきます。





背面側の爪は、この2ヶ所です。





前面側は、この位置に爪があります。





側面側ですが、ロ型の爪の横に凹凸構造の突起があります。
これのせいでネイルドライバー等が隙間から入りにくくなっています。





前面側は更にフック型の爪が追加の3重構造ですので、知恵の輪のようにうまく外すしかありません。剛性が高くなってしまっているので、割らないように外すのは難易度AAAです。





側面側の爪の位置を覚えて、手探りで外すしかありません。





次に上面のカバーを外します。





こちらも側面は、難易度AAA級の爪が待っています。





よく見ると凹凸部の上にもフック型の爪があります。
これはもう意地悪レベルの設計です。





側面の前面側は、やはりフック型の爪が追加の3重構造です。





背面は1ヶ所の爪です。





外した上面です。
爪の位置関係をよく覚えてから作業しましょう。





本体型の別角度からの写真です。





樹脂が硬く厚いため、開封は非常に困難です。





ここまでくれば、冷却ファンの交換が可能です。
清掃するために徹底的に分解するのも、後は楽にできます。





ファンのコネクタは、ここにあります。





4ヶ所のネジを外し、天板を外します。





やっとSATAコネクタの中継基板が見えてきました。
Synology製品 であれば1分も掛からず、ここまでできます。





5か所のネジを外して、中継基板を上に引っ張って外します。





2か所のネジを外し、金属フレームと樹脂カバーを引き離します。
背面に冷却ファンの配線が付いたままですので、強い力で引っ張らないようにします。





冷却ファンのコネクタを外します。





冷却ファンは、ネジではなく樹脂ビスで留まっています。





冷却ファンの別角度からの写真です。





樹脂ビスは引っ張ると抜け、押すと留まる構造です。





小さくて安っぽいファンだなと思いましたが、Nidec D34666-57 5cm10mm厚の物が使用されています。交換困難なため、中国メーカーの安物ではなくNidec を選んだのでしょうか。
交換時は、3pin、12V、0.07A以上であれば何でも良いと思います。





メイン基板は、非常にコンパクトです。





外したメイン基板です。当然ですがボタン電池は付いていません。





メインチップにはRealtek RTD1195PNというものが使われています。
2コアの1GHz動作のようです。





フラッシュROMには、マイクロン製 29F2G08ABAEA という256MBの物が使用されています。





メモリには、Winbond W631GG6KB-12が使用されています。DDR3 128MBのメモリが2個搭載で256MBとなります。





下のほうにASMedia ASM1153 が2個付いています。 USB3.2 Gen1 と SATA の変換チップです。てっきりメインCPUのRealtek RTD1195PNにSATAコントローラが内蔵されているのかと思っていました。
チップの電源端子付近には、大きなインダクタと容量の大きそうなセラコンが搭載されています。
ASMediaのチップは、ここまでキッチリ回路設計をしないとまともに動かないのでしょう。玄人志向も含む中華製ボードのASMedia搭載品が不安定な理由が、何となく理解できました。
その上にあるRealtek RTS5411 は、USB3.0 4ポート対応 HUBコントローラーのようです。 それぞれのチップには、精度の高そうな水晶振動子が使用されています。

つまりシステム構成としては、

HDD ⇔ SATA ⇔ ASM1153 ⇔ USB3.0ハブ ⇔ RTD1195PN

という接続のようです。






基板背面です。





という訳で、樹脂カバーの取り外しが非常に困難です。
勝手に冷却ファン等を交換されたくないから、分解困難にしたのでしょうか?
もしそうであれば、パソコン周辺機器から撤退すべきです。
NECや富士通等のパソコンメーカーからしたら、勝手に分解されてバッファローやIO DATAのメモリやDVDドライブに交換されて、20世紀の頃から苦々しく思ってきたことでしょう。
かつてはCPUアクセラレーターまで出していた会社です。
他メーカーの製品は良くて、自分たちの製品が分解されるのは嫌だ。そんな理屈は通らないと強く思いました。





関連レポート

>> RAID対応NAS Synology DiskStation DS216J 分解、電池交換、ファン交換



>> RAID対応NAS Synology DiskStation DS218 分解、電池交換、ファン交換


スポンサードリンク

TOPへ戻る


ご利用条件
 Copyright (C)SUWA TSUSHIN NETWORK. All Rights Reserved.