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No.2006 2016.4.13


オーディオのよくある不具合






□1、音が出ない、音が出ないときがある


ギボシが抜けている。

変換ハーネスを使用していると、ギボシ端子が抜け掛かっているときがあります。




ギボシ端子から電線が抜けている。

自作ハーネスのとき、カシメが甘いときがあります。




ギボシ端子が金属フレームに当たっている。

ダッシュボード(センターコンソール)内部の金属フレームに接触している場合があります。変換ハーネスを使用して、オーディオ本体の後部がキツいときに発生することがあります。




ドア連結部のハーネス断線。

ドアへ繋がるゴムカバー内部のハーネスが断線している場合があります。ある程度古くなったクルマは、電線の被覆が劣化して固くなり、ドアの開け閉めで内部の銅線に強い応力が掛かり、断線してしまいます。 なぜかパワーウィンドウやミラー、ドアロック系の配線よりも、スピーカーへ繋がる線がよく切れます。




スピーカー端子が金属フレームに当たっている。

スピーカーを社外品に交換したときに発生します。ドアのスピーカー穴にギリギリのサイズを付けたときに、端子がドアフレームに接触してしまうことがあります。 スピーカーを取り付けるときは、スピーカー外形のみでなく端子部分の出っ張りも考慮する必要があります。 絶縁処理をしても、ドアの開け閉めの振動で絶縁材が取れてしまうことがあります。




スピーカー端子にクラックが入っている。

スピーカー端子のハンダ部分にひび割れが入ってしまっているときがあります。スピーカーやドアからの振動、温度の冷暖差などの要因でハンダ部分に局所的な応力が掛かってひび割れが発生します。再ハンダをすれば治ります。




もちろんオーディオ本体が故障している場合もあるかもしれません。
でも最近の製品なら可能性は低いでしょう。
まれに、設計不良や制御プログラムのバグで、特定の操作をしたときに音が出なくなるときがあります。



割とあるのが、ミュートになっているというオチです。
安易にクレームをつけると、恥ずかしくて振り上げた拳の行き場に困るかもしれません。






□2、音が小さい、音がおかしい


スピーカーのコーンが割れている。

古い純正スピーカーの場合、コーンが紙素材のため経年変化で劣化すると低音を出すときの振動で破れてしまいます。


スピーカーが発熱している。

高温になると磁力が低下してしまいます。大音量で音楽を鳴らしていると、スピーカーは発熱して高温になります。真夏の炎天下で車体が発熱していると、更に条件が悪くなります。冷えて温度が低くなると磁力も元に戻ります。



スピーカーの磁石が劣化している。

磁石は熱で経年変化してしまいます。劣化分の磁力は冷やしても戻りません。それが何年も続くと劣化して少しずつ磁力が弱くなります。





□3、断線しているときの修理方法

こんな風に、ハーネスの電線がプッツリと切れているときがあります。



切れていても偶然に接触すれば、通電して正常に動作します。
離れたときは、また動作しません。機器の調子が悪かったり良かったり不安定な不具合があるときは、これが要因の場合があります。



(1) 6〜8mm程度、被覆を剥きます。



(2) それぞれの銅線部分にはんだ付けします。



(3) 電線をくっつけたときに、ピンと張り詰めた状態で長さに遊びがないときは、 継ぎ足し用の2〜3cmほどの電線を作ります。両端の銅線部分の被覆を剥がして電線に余裕がある場合は、この作業は不要です。 ドア連結部などの余分な電線のスペースがない部分も、この作業は不要です。(ドア連結部が断線しているときは、電線を引き直してドアと車内で電線を繋げるのが望ましいです。)



(4) 継ぎ足し用の電線をハンダ付けします。
電線を継ぎ足さない場合は、スズメッキ線を1cm程度切ってハンダ付けします。



(5) 電線を継ぎ足した場合は熱収縮チューブで絶縁します。



(6) 熱収縮チューブを電線に通しておきます。



(7) 相手側にハンダ付けします。



(8) 熱収縮チューブで絶縁します。





□4、ドア連結部のハーネスの外し方

(1)ドアハーネスのコネクタ位置

ドアハーネスのコネクタは、ほとんどがボディ側にあります。
フロント側であれば、座席の足下付近にあります。ドア側付近の内装かマットを外せばコネクタがあると思います。 リヤ側であれば、Bピラーの足下付近にあります。内装カバーを外せば出てくると思います。 詳細は整備書で確認してください。


(2)ドアハーネスの構造

ドア連結部のハーネス構造は、下図のようになっています。 ピラー内部や車内へ雨水が入らないように、ゴムカバーのストッパーが大きく作られています。この部分が切れてしまうと、腐食などの原因になってしまいます。取り外すときは慎重に行います。
切れた電線を修復したり新しい電線を通すときは、ハーネステープを剥がす必要があります。雨水を防ぐために、最後にはハーネステープを貼り直します。テープは再利用できないので、予め新品を準備します。電工用のビニールテープは、温度に対する耐性がないので使用不可です。



(3)ドアハーネスの断線予防

ハーネステープを巻き直す前に下図の部分にシリコンスプレーを吹きかけておくと、ドアを何度開閉してもハーネス同士の摩擦抵抗による応力集中で断線しなくなると思います。実際に試して問題ないことを確認しています。ハーネステープで密封されるため、シリコンスプレーの成分も乾燥せずに潤滑機能が保たれるのだと思われます。 なお、5-56などの浸透潤滑剤は厳禁です。ゴムを侵食して劣化させてしまいます。




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