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No.2001 2016.3.17
2016.3.29 磁気センサについて追記


カーナビの比較  BlutoothカーオーディオとAndroidスマホの時代




Androidスマートフォンのカーナビゲーションアプリは、日々進化しています。
コストパフォーマンスの悪いポータブルナビは、もう終わりです。
据え置き型ナビの時代も、いずれ終わることでしょう。



□1.今までのカーナビ

今までのカーナビは、下図の通りです。

今までのカーナビ


ラジオは、昔ながらのAM波、FM波のアナログ電波を受信するチューナーが一般的です。 走行中は電波の受信状態が悪くなり、聴きづらくなることがよくあります。 山間部では、電波状態が悪いため聴取が困難です。 デジタル化された信号ではないため、妨害電波やスパークプラグの点火ノイズ等にも弱いのです。

カーナビは、購入した時点ですでに地図データが古くなっています。 ポータブルナビの場合は、現行品でも2年前のデータということがよくあります。 リアルタイムの地図情報更新機能などは、ネットワーク通信が必要です。 G-BOOKやT-Connectなどで使用されているDCMがありますが、スマホと同じ携帯電話の回線を使用しています。 楽ナビで使用できるスマートループも、現在の情報が知りたい場合はスマホや携帯電話を経由した通信が必要です。

一般的に、据え置き型カーナビの地図更新料は、20000円程度です。 2年ごとに更新した場合、月額に換算すると月840円程度です。 一定の年数が経った古いカーナビは、地図データの更新が非対応になってしまいます。

古くなったカーナビは、新しいナビに買い換える必要があります。 カーナビを交換するごとに工賃が発生します。 カーナビを交換するためにクルマを1日預けるか、休日の2〜3時間を潰す必要もあります。 カーナビが交換できない純正ナビは、クルマを買い換える必要があります。

カーナビは、盗難が心配です。平成27年版 犯罪白書を観ると、車上ねらいは2002年をピークに減少していますが、2014年で75,289件も発生しています。

参考資料:警察庁 平成27年版 犯罪白書 第1編、第1章、第2節 一般刑法犯
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/62/nfm/n62_2_1_1_2_1.html




□2.カーナビのタイプ別比較

カーナビで重要となるのは、位置情報の精度です。
カーナビが実際の位置より100m進んだ位置を示しているようでは、正しいルート案内は望めません。
勇ましく道なき道を進むのも、カーナビでは褒められたことではありません。
タイプ別にまとめると、下表のようになります。


表 カーナビのタイプ別要素
種類シュルイ Androidスマホ
カーナビゲーション
ガタ
カーナビゲーション
ポータブル
カーナビゲーション
地図チズ更新コウシン ツネ最新サイシン 1カイ万円マンエン 不可フカ
GPS
A-GPS のGPS
 グロナス、みちびきトウ

(スマホによる)

製品セイヒンによる)

製品セイヒンによる)
A-GPS 
 3G回線カイセン(RRC)
 LTE回線カイセン(LPP)

(SMS非対応ヒタイオウ
MVNOは不可フカ
× ×
A-GPS WiFi × ×
加速度カソクドセンサ
(アプリによる)
ジャイロセンサ
(アプリによる)

製品セイヒンによる)
気圧キアツセンサ × ×
製品セイヒンによる)
磁気ジキセンサ
(スマホやアプリによる)
×
製品セイヒンによる)
車速シャソク、バック信号シンゴウ × ×



Androidスマホのカーナビアプリでは、常に最新の地図情報が使用できます。 ポータブルカーナビの場合、発売日に買ったとしても1年以上前の地図情報であることがほとんどです。

GPSの精度は、据置型カーナビが一番優れています。 長年のメーカーのノウハウや特許が蓄積されているため、ポータブルカーナビやAndroidスマホでは実現不可能な精度です。 Androidスマホでは、GPSの受信感度に難があるものがよくあります。

グロナスやみちびき等の他の衛生を用いたA-GPSは、対応状況はまちまちです。 従来のGPS技術や車速信号や各センサで十分な精度が出せるため、据置型カーナビでは未対応な場合が多いです。

加速度センサは、クルマの加速、減速を算出するのに用います。 ポータブルカーナビの場合、トンネル等のGPSが受信できない状態で自車位置を推測するのに最も重要なセンサーとなります。 通常は前後方向の1軸を使用しますが、2軸の場合は縦Gの加減速と横Gの変化から右左折を検知することができます。 あまり使われることはありませんが、3軸を用いて天地Gから立体駐車場の階数などを検知させる場合があります。 Androidスマホでは基本的に搭載されているセンサですが、 挙動を確認するとセンサーを使用していないカーナビアプリもあるようです。

ジャイロセンサは、センサを中心とした角速度を検知するものです。交差点の右左折を検出するために使用します。 安いポータブルナビでは、非搭載の場合があります。搭載されていても、作り込みが甘い製品も多いです。 Androidスマホでは搭載されていない場合が多く、カーナビアプリでも未対応な場合がほとんどのようです。

気圧センサは、標高を算出するのに使われます。一部のポータブルナビで使用されていました。少ないGPSの補足で位置精度を出すために、 補正用の標高情報として使用していたのだと推測されます。単に標高を知りたい場合はGPSから算出できるため、不要なセンサーとなります。

磁気センサは、方角を算出するのに使用します。コンパスのように磁気に反応します。感度が高いため、モーターや磁石などによる影響を受けやすい特長があります。 スマホでは、古い機種や低価格帯の機種で非搭載の場合があります。据置型カーナビでは、搭載されることはまれです。スマホの普及と共に急激に高性能化しているセンサです。

車速信号、バック信号は、クルマの走行状態を検出するための信号です。車速はGPS信号からも算出できますが、 この場合は遅延のないリアルタイムで正確な速度情報が自車位置の精度向上に繋がります。トンネル内などでは、この情報が基本となります。 少なくともポータブルナビでは、基本的に得られない情報です。 Androidスマホでは、ごく一部のカーナビアプリでELM327に対応させ、車速情報を取得して精度向上に使用しているようです。 加速度センサでは、移動距離の算出精度に限界があります。2016年現在、低価格帯の一部の据え置き型カーナビでは、車速信号を取らないものがあるため注意が必要です。



本題ですが、Androidスマホでカーナビアプリを使うときは、 3G&LTEのデータ通信はONにしてインターネットに接続しておく必要があります。このとき、無線LANもONにしておく必要があります。 公衆無線LAN等に接続する必要はありません。ただONにしておくだけでOKです。 それぞれA-GPSとして、位置精度の向上に使用します。

3G回線(RRC)やLTE回線(LPP)を用いるA-GPSの場合、SMS(short message service)非対応のMVNO SIMでは利用できません。 このA-GPSは、基地局との距離を電波強度から判定して位置情報を得るものです。 AndroidスマホのGPSは、このA-GPSによる補正を前提としていることが多いため、SMSが使えないと位置精度も悪くなる場合がほとんどです。 auやソフトバンクの純正スマホも、この仕組みを用いるのが基本のようです。

Androidスマホの場合は、無線LANによるA-GPSも有効です。 Androidは、Googleが提供するOSです。Googleでは、ストリートビュー用の画像データを取得するために、通称Googleカーを走行させています。 このとき、周囲の無線LANの状況も情報として取得しているようです。取得情報の詳細は不明ですが、 この情報によって無線LANが地図上のどの位置にあるのかが分かります。位置情報が算出済みの無線LANから得られる電波強度から、スマホの位置情報が算出できます。 インターネットに接続している状態のAndroidスマホの場合、GPSをOFFにしていてもで無線LANをONにするとアプリのマップ等で正確な位置を示すのは、このためです。

無線LANによるA-GPSについては、
Wi-Fi によるA-GPS で簡単にまとめてみました。





□3.これからのカーナビ

将来のカーナビゲーションシステムがどのように進化していくのかはわかりません。
しかし現在の2016年から少なくとも10年程度は、下図のシステムが一番賢い使い方だと思います。
Androidスマホとカーオーディオを Bluetooth Audio で接続する方法です。


Blutooth対応のカーオーディオについては、
Blutoothカーオーディオ比較 2016 春 で簡単にまとめてみました。




これからのカーナビ




3.5mmステレオミニプラグケーブルを使用したAUX入力でも同じように再生できますが、その1本のケーブルが実際に使ってみると邪魔なのが分かるはずです。プラグコネクタの寿命も心配です。

Androidスマホの場合、ラジオはRadiko http://radiko.jp/ などの無料アプリが利用できます。 これらのアプリは、FMラジオの番組がインターネット経由で聴取できます。3GやLTE回線を使用するため、安定的な品質で視聴できます。 山間部でも、FOMAプラスなどの3G回線によって安定した聴取が可能です。 インターネットラジオは、MVNOの低速回線(200kbps以下)でも安定して聴取できます。 3GやLTE回線を使用するため、混線やノイズの影響もほとんどありません。

ちなみに ラジコは、Internet Explorerなどのブラウザからも視聴できます。

Androidスマホの場合、カーナビアプリの地図データは、基本的に常に最新です。 カーナビアプリを利用するときはデータ通信が必要ですが、MVNOの低速回線(200kbps以下)でも安定的に使用可能です。 カーナビアプリは、Yahooカーナビのように無料で高機能なものが利用できます。 有料のカーナビアプリでも、月額料金は500円以下、年額料金は3000〜5000円程度で利用できます。 スマホを車内に放置することは少ないと思います。運転しないときは、取り外して持ち歩くのが基本だと思います。 スマホには高度なセキュリティ機能もあるため、盗難の心配も少なくなります。

カーオーディオは、カーナビのハイエンド機クラス以上のオーディオ性能を持ち、カーナビよりも低価格でオーディオ専用機としての高音質が楽しめます。 カーナビの機能が付いていないため、スマホ買換時や地図データ更新時も、交換工賃やデータ書換工賃が発生しません。 車載のスピーカーやサブウーファーを使用した、臨場感あふれる音響空間が利用できます。


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