No.1014 2017.1.3 HUAWEI P9 Liteについてまとめてみました。 チェック時のビルド番号は、VNS-L22C635B170 です。 □1.製品仕様 主なスペックは、下記の通りです。 2016年11月下旬に25800円に値下げされ、コストパフォーマンスが高くなりました。 OS: Android 6.0 CPU: HiSilicon Kirin 650 8コア (2.0GHz×4Core、1.7GHz×4Core) メインメモリ: 2GB 内蔵ストレージ: 16GB 画面サイズ: 5.2インチ(1920×1080) リヤカメラ: 1300万画素 フロントカメラ: 800万画素 タッチパネル: 10点式 内蔵センサ: GPS、Gセンサ(3軸)、電子コンパス(3軸) テザリング: Bluetooth、WiFi、USB 無線LAN: 802.11b/g/n LTE (docomo)[MHz]: 2100(B1) / 1800(B3) / 800(B19) / 700(B28) ※ 1500(B21)は非対応 3G(FOMAプラス)[MHz]: 800(B6) / 800(B19) SIMスロット: nanoSIM バッテリ容量: 3000mAh バッテリ交換: 不可 サイズ [mm]: 146.8×72.6×7.5 重さ: 147g メーカー製品情報: http://consumer.huawei.com/minisite/jp/p9lite/index.htm □2.大きさ 写真は、4.5インチの HUAWEI Ascend G6 との比較です。 写真ではわずかの差に見えますが、実際には写真以上の差が感じられます。 Ascend G6 はスーツのズボンのポケットに財布と一緒に入るサイズですが、P9 Liteでは少し厳しい大きさです。 □3.付属品 初めから画面に保護フィルムが貼ってあります。気泡や塵は一切入っておらず、綺麗に貼られています。 ピンチ操作やスクロール操作については、最初は指の滑りが悪く引っかかりが感じられましたが、2〜3日使用すると指が滑るようになり馴染んで普通に使えるようになりました。別途で保護フィルムを買う必要はないと感じました。 フィルムの材質は、ガラス製ではありません。ガラス製の保護フィルムを貼ったときに、下部のHUAWEIのロゴ部分が浮いてしまうというレビューを多数見かけるため、本体の形状が微少に湾曲しているのかもしれません。もし貼り直す場合は、フィルムタイプをお勧めします。 本体の保護カバーも、透明のタイプが付属しています。付属しているのに気づかずAmazonで透明タイプのカバーを買ってしまうと、損をすることになります。 左: レイ・アウト HUAWEI P9 lite 液晶保護フィルム 指紋防止 光沢 RT-HP9LF/A1 右: Huawei P9 Lite ケース TPUクリア透明ケース保護カバー 5.2インチ Simpeak □4.性能 CPUには、HiSilicon社 Kirin 650が使用されています。この価格帯では、Qualcomm Snapdragon 6xxや 4xx、MediaTek MT67xx などが定番ですが、マイナーなCPUが採用されています。P9 Liteの前身であるP8 Liteでも Kirin620が採用され、概ね良好な評価を得ていました。Kirin 650は、MediaTek MT6737MやSnapdragon 430等よりも1ランク上の性能を持ち、Snapdragon 625 よりも少し劣る程度の性能です。P8 Liteで採用されていた Kirin620 が Snapdragon 615 と同程度の性能ですので、同価格帯のスマホとしては圧倒的な性能を持っていることが分かります。 操作感は、スクロールやタッチに対して常にレスポンス良く滑らかに表示されていました。 一通りの設定操作やアプリを使用してみましたが、プチフリ(プチフリーズ)や引っかかりのような症状は一切発生しませんでした。 本機は、画面サイズに対して十分な性能がある機種だと言えます。 例えばSnapdragon430の場合、4インチ(960x540)ではサクサクと動くのですが、5〜6インチ(1920×1080)になるとプチフリやスムーズな動作ができなくなる場合があります。パソコンのGeforceの3Dベンチマークにおいて、画面サイズが大きくなるとベンチマーク値が悪化するのと同じ原理で、スマホにおいても画面サイズが大きいほど高性能な処理能力が必要とされています。 バッテリ容量は3000mAh あるのですが、何もしていない状態でも速いペースで電池が減っていきます。バックグラウンドで何かアプリを動かしている状態ではなく、機内モードにしてWifiを切って画面を消した状態でも電池が減っていきます。2年使い続けてバッテリ電池は弱っているであろうAscend G6よりも、本機のほうが電池の持ちが圧倒的に悪いです。率直に省電力性は悪いと感じました。 □5.画面 画質は、綺麗で滑らかさとシャープさのバランスが良く、1万円台のスマホよりは画質が良いと思います。同じ価格帯の評価が良い機種における標準的な画質であると思います。ムラ等はありませんが、輝度を最大にしても眩しさはあまりなく、若干暗いような気がしました。 タッチパネルは、10点式のようです。タッチ精度と感度は良いようです。文字入力は、ほとんど打ち間違え等なくできますが、5.2インチという画面サイズに対して少し気になりました。 画面サイズは5.2インチですが、Android 5以降はホームボタン等がソフトキーになったため、Android 4の4.5インチと比べて画面が大きくなったような感覚はほとんどありません。 □6.ストレージ 初期状態の空き容量は、9.76GBです。 プリインストールされているアプリは少ないのですが、covia i-dio Phone より2GBも少ないのは疑問です。 初期状態の空きメモリは、約720MBでした。 パソコンにUSB接続して、内部ストレージやSDカードにアクセスするには本体側でモード選択の設定をする必要があります。 モード未選択の場合は、本体が認識されて内部ストレージにアクセスできない状態になります。 □7.MicroSD、nanoSIMコネクタ形状 SIMカードは、nanoSIMのみに対応します。MicroSIMは使用できません。 専用の治具でスロットを押し出す構造です。 治具を紛失した場合は、ゼムクリップを加工して押し出せばOKでしょう。(私はそうしてます) 小さなトレーの凹凸に載せる構造のため、専用カッターで切り取って形状を合わせたMicroSIM等はオススメしません。内部で引っかかて端子を壊したり、二度と取り外せなくなる可能性もあります。 nanoSIMは、Amazon等で買い換えた方が安上がりで確実です。 MVNOプロバイダーでSIMの変更を依頼すると、手数料が2〜3000円掛かります。 月終わりに解約して、次月初めに新しいSIMで再契約すればSIM購入代金の数百円のみで切り替えられます。
□8.ボタン構造とUSBコネクタ 戻る、ホーム、メニューボタンは、画面上に表示される方式です。 ハードウェアタッチやボタンではありません。 USBコネクタは、下部中央にあります。充電しながらの操作でも、特に気になりません。 スピーカー穴も下部の左右に付いています。 右手で持ったときに、親指で操作できるレイアウトです。 □9.イヤホン端子 イヤホン端子は、上部にあります。 イヤホンを付けたままポケットに入れても気にならない構造です。 □10.指紋認証センサー 本機のウリの1つの機能です。 結論から言うと、想像以上に快適に使用できます。 センサ位置は、右手で持ったときに人差し指の指先が自然にタッチできるレイアウトです。 中央にセンサがあるので、左手で持っても左手の人差し指で無理なくタッチできます。 昔のLenovoや富士通のノートパソコンに付いていた指紋認証センサーとは別次元の完成度です。 パソコンに付いていたセンサーとは異なり、センサー部分に指をタッチするだけで認識できます。 指先をスライドさせる必要がありません。 指紋の登録も簡単にできます。 本機能は、1つ注意すべき点があります。指紋認証をロック解除に使用する場合、別途パスワードを設定する必要があります。しかし普段は指紋認証を使用しているため、いざパスワードが必要になったときに忘れている可能性があります。忘れないようにメモを取っておいたほうがよいでしょう。 認識率は、1回目の指紋認識でうまく認識できないときが20%くらいの確率でありました。 認識率が低い場合は、登録済の指紋を一度消して、再登録をすると改善されると思います。 1回目で認識できなくても2回目の再トライでほとんど認識できます。ちなみに5回連続で認証できないとアウトです。 □11.キーボード オムロンの iWnn IME (Ver2.7) が標準インストールされています。 オムロンソフトウェア iWnn IME for Android http://www.omronsoft.co.jp/product_text/iwnn-ime-for-android/ 変換能力は、優秀であると感じることもありませんが、特段に駄目だと感じることもありません。 例えば、一太郎で「かいせんどんや」と入力すると「廻船問屋」と1番目に出てきます。 Googleキーボードだと1番目候補に「海鮮問屋」、2番目候補に「廻船問屋」と表示されます。 しかし、iWnnでは「海鮮丼や」としか変換候補が出てきません。オムロンは関西の会社ですので仕方ないのかもしれませんが、ひょっとしたら関西人向けのIMEなのかもしれません。 設定項目は、写真のように色々あります。 Androidアプリの傾向として、なるべく設定項目は最小にしてソフト側で自動調整する、というのがトレンドですので設定を駆使して利用するユーザーは少ないのではないかと思います。公式サイトにも詳細な情報がなく、チュートリアルのようなサイトも見つけられませんでしたので、各項目が変換にどのような影響があるのかも分かりませんでした。 総合的にはAscend G6に標準インストールされているFSKAREN(Ver3.0.1)よりは精度が高いと感じます。 パソコン向けですがVJE Deltaなどの軽くて優秀なIMEが昔にはあったので、もっと頑張って欲しいなと思う部分でもあります。 ちなみにネット検索でよく使われる単語が直変換できるGoogleキーボードに慣れてしまうと、どうしてもオフラインIMEにおいて煩わしさを感じてしまいます。 □12.ゲーム性能 FFRKは2Dのゲームなのですが、割と高いスペックが要求されます。 MT6735P を搭載した Priori 3S では、戦闘中にプチフリが起きます。 Snapdragon 410 を搭載した i-dio Phone でも、1280×720という画面サイズのせいかプチフリが起きます。 Snapdragon 400(MSM8926)を搭載したAscend G6では、画面サイズが960×540で小さいためかプチフリが起きずに遊べます。 FINAL FANTASY Record Keeper https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.mbga.a12019103.lite&hl=ja 本機は、プチフリが起きずに滑らかに動きます。 しかしエフェクトなどの一部の絵が汚く表示されます。他の3Dゲームでも画面が汚い、アンチエイリアスなどの処理が効いておらずジャギーが目立つなどのコメントが観られますので、本機のドライバに何か問題があるのかもしれません。 FFRKでは、もう1つ問題があります。 一部のフォントが細く表示されてしまいます。Android 5以降で起きる症状のようです。 右の写真のように起きない機種もあるようなのですが、現状では対策がなく諦めるしかないようです。 □13.GPS 割と驚いたのが、このGPS。感度が良く、何よりもレスポンスがもの凄く良いのです。 「 GPS TEST 」 というアプリでは、標高や速度も算出できます。 一般的なスマホでは、この速度表示のレスポンスが少し悪く、若干遅れて表示されます。歩行程度の低速度では、うまく速度が算出できないのが常識です。しかしこのスマホでは割と素早く速度が反映され、歩行速度2〜3km/hも割と正確にレスポンス良く算出できます。グロナスによる補正が効いているのでしょうが、GPSでここまで出来るようになったことに驚きました。 □14.WiFi (無線LAN) 若干問題になったのが、この無線LAN機能です。個体差かもしれませんが、受信感度が若干悪いです。 かろうじて電波が届いていた所では、アクセスできなくなります。 □15.カメラ リヤカメラには、1200万画素のものが搭載されています。 F値は2.0のようですので、下手なコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)よりも高性能です。 アプリ上の疑似機能ではなく、ハードウェア的なオートフォーカス機能あるようです。 実際に撮影した写真は、以下の通りです。コントラストが若干強めになるように味付けしているようです。 原画を拡大してみると分かると思いますが、水彩画レタッチのようなぼかし補正が掛かっているのが少し気になりました。 標準状態1 ※クリックすると原画サイズになります 標準状態2 ※クリックすると原画サイズになります 標準状態3 ※クリックすると原画サイズになります デジタルズーム最大 ※クリックすると原画サイズになります |
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