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No.2518 2020.12.6
BMW E46 フロント ショックアブソーバー 交換
□ 1.構造や部品構成
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Googleで検索すると、簡単に交換できると思えてしまうショックアブソーバーの交換。
実際にやってみれば分かると思いますが、E46のフロントは割と難易度が高かったりします。
リアは、標準サスもスポーツサスも共通のショックアブソーバーが使用できます。
(標準サスをスポーツサス車に取り付けて確認済み。)
フロントは標準サスとスポーツサスで品番が異なります。
ノーマルサス車
L:31316759561
R:31316759562
スポーツサス車
L:31316750791
R:31316750792
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□ 2.アブソーバー交換
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最初にスタビライザーリンクとアブソーバーの連結部を外します。
外すためにロアアームをジャッキでリフトアップします。
純正品と社外品ではナットサイズが異なる場合があります。
ショックアブソーバーを留めているボルトを外します。
純正品であれば18mmのナットです。
サポートの金具からブレーキホースやパッドセンサーのハーネスを外します。
スピードセンサーは取り外し困難なので金具に残しておきます。
ブレーキキャリパーを外します。キャリパーはロアアームの上に載せておきます。
タイロッドエンドを外します。専用工具としてタイロッドエンドリムーバーが必要です。
ナックルとロアアームの連結部を外します。純正品のロアアームの場合、通常のタイロッドエンドリムーバーは入らないかもしれません。『 No.2501 フロント コントロールアーム 交換 』にて外し方を記載しているので参考にしてください。
難所その1です。ロアアームからナックルを外し、ナックルからショックアブソーバーを抜き、抜けたらナックルをロアアームのジョイントに戻します。文章を読んだだけでは意味が分からないかもしれませんが、やってみれば分かります。もしかしたらショックアブソーバーが長すぎて抜くことができないかもしれません。その場合はスプリングコンプレッサー2つを使い、スプリングを縮めてから抜きます。左側はコンプレッサーを使わなくても抜けると思いますが、右側はコンプレッサーを使わないと難しいかもしれません。
外したアブソーバーと新しいアブソーバーです。今回はMEYLEのアブソーバーを使用しました。KYBのExcel-Gよりは少し劣る乗り心地です。
アブソーバーの分解、取り付けにはインパクトレンチが必要です。写真のスプリングコンプレッサーは使用禁止です。必ず爪にロック機構のあるものを使用します。E46に使用されているスプリングは非常に滑りやすいため、ロック機構がないと爪が外れてスプリングが飛んで危険です。
スプリングコンプレッサーを使用してスプリングを縮めます。必ず爪にロック機構のあるものを使用します。
アッパーマウントに留まっているナットをインパクトドライバーで外します。純正品の場合、21mmのナットが使用されています。
アブソーバーをバラした状態です。
アッパーマウントのベアリングに使用されているグリースは、黒く汚れて劣化していると思います。古いグリースはウエス等ですべて拭い取り、チェーンクリーナー等でグリースを完全に洗い流し、新しいグリースを指でベアリングに押し込むように充填します。最後にベアリングサポートをはめ込みます。グリースにはリチウムグリースもしくはウレアグリースを使用し、モリブデングリースは使用禁止です。
組み付けるときは、分解の逆の手順で行います。スプリングコンプレッサーをスプリングに掛ける位置が非常にシビアで、位置を間違えるとうまく組付けられません。難所その2です。
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