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No.2501 2020.7.26




BMW E46フロント コントロールアーム (ロアアーム) 交換






□ 1.E46のコントロールアームは定期交換部品

BMWでは、ロアアームのことをコントロールアームと言うようです。
ナックルやメンバーと連結する2か所のボールジョイントは、5万km持たずにガタガタになります。
必ず交換しなければいけない部品の1つです。
純正品番は、左:31122343359、右:31122343358 です。

交換は、いくつか専用工具が必要です。
無いと交換が困難です。




まずは、これ。
タイロッドエンドプーラー(ボールジョイントプーラー)は、通常サイズ(19mm幅)だとナックル側を外すことができません。
写真のアストロプロダクツ TL352 は 22mmと幅広で、ジョイント部分に差し込むことが可能です。





次は、これ。
メンバー側と連結しているボールジョイントを外すのに必要です。
写真は、モノタロウ ボールジョイントセパレーター No.24 注文コード:60766572 2959円 です。
柄の先を思いきり叩く、鉄のハンマーも必要です。





次は、これ。
写真上の片口めがねレンチは、右側(運転席側)のメンバー側と連結しているボールジョイントを外すのに必要です。
ここで紹介する片口めがねレンチは、三木ネツレン L0629 21mm です。長さが約20cmと短く、出し込み口の肉厚が薄いのが特長であり重要です。価格は700円 くらいです。
他のめがねレンチだと作業が困難になるため、この工具を指定して買っておきましょう。

下は18mmのめがねレンチです。ナックル側のボールジョイントを外すのに必要です。
一般的なめがねレンチで大丈夫です。




水道管のパイプは、片口めがねレンチと結合して使います。右側(運転席側)のナットを緩める時に必要です。




左側(助手席側)は、基本的に片口めがねレンチが使用できません。パワステ等と干渉するためです。
21mmソケット+エクステンションバー25cm以上×2本+スピンナハンドル の工具が必要です。







□ 2.コントロールアームの交換

ここでは左側(助手席側)の交換を紹介します。
まずはジャッキアップしてタイヤを外します。
ロアアームバーも邪魔なので外しておきます。





ブレーキホース、センサーの配線などをすべてショックの金具から外します。





タイロッドエンドを外します。ナットは純正であれば18mmだと思います。
空回りしてしまうと思いますので、サービスホールにヘキサゴンレンチを挿入してめがねレンチで緩めてゆきます。




タイロッドエンドのナットを外したら、タイロッドエンドプーラーで外します。
予め準備しておいたアストロプロダクツ TL352ではなく、普通の19mmのタイロッドエンドプーラーを使用します。
普通の19mmのほうがラバーブーツを痛めにくいためです。
タイロッドエンドを外すと、コントロールアームのボールジョイントが外しやすくなります。




ナックル側のボールジョイントのナットを外します。タイロッドエンドと同じで18mmです。
かなり固いため、ソケットレンチ+スピンナハンドル+水道管パイプでないと緩まないかもしれません。
事前に、ナット上部の錆をワイヤーブラシで磨き、CRC-556のような浸透潤滑剤を吹いておいたほうが良いでしょう。
緩んだら空回りしてしまうと思いますので、タイロッドエンドと同じようにサービスホールにヘキサゴンレンチを挿入してめがねレンチで緩めてゆきます。




ナットが外れたら、タイロッドエンドプーラーで外します。
アストロプロダクツ TL352 を使用します。




コントロールアームブッシュを車体から外します。
ナットを外しても車体から取れないかもしれません。
写真のようにバールのような幅広のマイナスドライバーのようなものでこじると外れます。




メンバ側のナットを緩めます。
ここの作業だけ、右側(運転席側)と左側(助手席側)で方法が異なります。
左側(助手席側)は、写真のように上側からソケットレンチで緩めます。
右側(運転席側)は、下から潜って片口めがねレンチで緩めます。エンジンマウントが干渉するため上から外すのが困難です。




ナットを外したら、ボールジョイントセパレーターを差し込んでハンマーで叩きます。
かなり強い力で叩いて、セパレーターを奥深くまで刺す必要があります。




外れた状態です。
取り付けるときは、クリーナーで汚れを落として当たり面(穴の中)に薄く焼き付き防止グリースを塗っておきます。
すると次に外すときに楽になるでしょう。




アームからロアアームブッシュを外します。ギヤプーラーなどを使用します。
取り付けるときも、事前にアームにブッシュを組み付けてから車両に取り付けたほうが楽です。




新旧比較です。
ボールジョイントはメンバ側もナックル側もグラグラです。クリック感のないジョイスティックよりも柔らかいです。
今回は左側(助手席側)でしたが、右側(運転席側)も同様にグラグラでした。




ロアアームを交換するとトーが狂うので、アライメント調整をします。
要点は以下のレポートに記載しています。
調整は、必ず片側を交換するごとに行います。

 No.2038 BMW E46 3シリーズ タイロッド 交換 ハンドリング 不良




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