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No.2548 2021.12.24




MB W211 セキュリティホーンの修理をしてみる






□ 1.セキュリティホーンの分解

No.2542 MB W211 セキュリティホーン 交換 にて取り外した故障品を修理してみることにしました。




Ni-MH(ニッケル水素)のマークが付いています。




周囲の溝に沿って、超音波カッター等で切って開封します。




黒いのが液?漏れのようです。電池側の端子付近に漏れたような跡はありませんでした。どうやって漏れ出たのでしょうか?




基板は爪で勘合されているので、白ピンクのスピーカー端子を外して、爪を折らないように気を付けながら外します。 基板裏面は、ビアを介して漏れた物質が流れ込んだようです。
ちなみに黄色い四角い部品はタンタルコンだと思われます。時期的に四級塩ではないと思います。片方は耐圧35Vと書いてあるので、テスターで追った訳ではありませんが、12Vラインに使用されているのだと思います。車載で12Vラインにタンタルコンを使うなんて、頭がおかしいのではないかと思います。




電池を外して基板をクリーニングした状態です。電池は再利用しないため、ニッパーで足を切り離し、足だけ半田ごてを使いながら熱で外します。クリーニングは、シール剥がしの溶液やフラックスリムーバー等をウエスに染み込ませて拭き取ります。パターン間のレジストを侵食し、銅まで侵食が始まっているのが分かります。




マイコン(324/MPJ)、EEPROM(93C46E)、バスコントローラー(L9637D)、すべてST Micro製です。




レジスト補修液を塗って、基板を補修します。コストや加工のしやすさ等で基板材料にエポキシ樹脂が使用されていると思うので、絶縁性であれば接着剤等でも問題ないと思います。








□ 2.ニッケル水素電池の選定と取り付け

取り外した電池です。3.6V 140mAh とあります。これが直列に2個付いていましたので、7.2V近い電圧が掛かっていればマイコンで電圧監視をしていたとしても、正常として動作するはずです。 色々と探してみたいのですが、そもそも日本国内メーカーであればニッケル水素電池を基板に直接実装する概念がないようで、探しても色々ある訳ではないようです




電池は、ケースの蓋の形状によって空間の制限があります。大きな電池は使用できません。




秋月で9Vのニッケル電池を買って取り付けようとしましたが、ケース蓋のネジ部分の突起が干渉してしまい、無理でした。




で、見つけたのが、3.6V 150mAh の電池。もちろん中国製です。他にも3.6V 80mAhというのがAmazon等でも売られているので、そちらでも良いと思われます。




電池を実装した状態です。今回は片側のスルーホールだけ使用します。
実装時は極性を逆にしないように注意しましょう。写真の場合、左側が+です。




共振等がおきないように、コンデンサと基板の隙間にホットメルトを流して込んで固定します。




組み終わったら基板をケースに取り付けます。スピーカーの電線も忘れずに取り付けます。




最後は、蓋の合わせ面に接着剤を塗り、蓋を合わせてずれないようにマスキングテープで固定します。




3〜4日放置して接着剤が乾いたら、マスキングテープを剥がします。 代わりに防水用としてハーネステープを巻いたら完成です。 車両に取り付けてみましたが、誤動作はしなくなりました。






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