No.2753 2023.10.29 □ 1.チリチリチリとノッキング
□ 2.圧縮の確認
□ 3.修理の前準備
□ 4.排気バルブのカーボン噛みの修理 排気ポートをクリーナーで掃除し、カーボンを取り除きます。 下図の赤色の部分を清掃することで、排気バルブに噛み込んでいるカーボンもクリーナーで溶かしてしまうという算段です。 掃除するポートを圧縮上死点にします。 スパークプラグを付けて、クランクをラチェットで回して一番重くなる部分が圧縮上死点付近です。 それだけだと圧縮上死点が分からないため、プラグホールに長いドライバーを入れて、クランクを回してドライバーの柄が一番上に出たところに合わせ、圧縮上死点を出します。 3気筒エンジンは1→2→3→1・・・と点火するので、順番に上死点を出すようにすれば簡単です。 クリーナーは、カインズのキャブ&パーツクリーナーがおススメです。 安くて強力なのは、他にはないと思います。 @排気ポート内部を全体に吹き掛けて、液剤を浸透させるために15分くらい放置。 A再び排気ポート内部を全体に吹き掛けて、カーボンを吐き出し、液剤を浸透させるためにまた10〜15分くらい放置。 を行います。 Aは1時間くらい掛けて何度も行います。 1気筒に1缶使い切る感覚で、クリーナーをケチらないでガンガン使うのがポイントです。 動画のように、蓄積されたカーボン屑が驚くほど取れます。 クリーナーで洗い流したカーボン屑です。すごい量です。 クリーナーだけでここまで綺麗になりました。 ネットで調べると、点火プラグの穴からキャブクリーナーを入れて、燃焼室内のカーボンを取り除くと効果がある、という記事がいくつかありました。ついでですのでやってみます。イチネンケミカルズ NX エンジンチューンアップ NX5000 実売価格1200円 というクリーナーが良いようです。泡タイプです。 ホースを介して注入します。ネットの記事を見ると圧縮上死点でとありますが、圧縮上死点よりも進角させて排気バルブが開いた状態のほうが良いのではないかと思います。ホースとノズルに隙間ができると思いますが、ノズルにマスキングテープ等を巻いてからホースを挿します。 放置後に点火プラグの穴から中を覗くと湖になっているため、シリンジを使ってピストンに溜まっている液剤を抜く必要があります。 NGK LKR7ARX-Pです。今回の修理後は荒々しい加速をするようになったため、これが本来持つ性能によるパワーアップもあるかもしれません。写真は5000km走行した状態ですが、カーボンがビッチリ付いています。これもカーボンを清掃してから組付けましょう。 清掃が終わったら、エキマニ等をすべて取り付けます。 エンジンを掛けようとしても、しばらくの間は圧縮が戻らないためスターターを回し続ける必要があります。エンジンンの掛かっている車とブースターケーブルで繋ぐ、満充電のバッテリーを準備してブースターケーブルで並列に繋ぐなどしてバッテリーが上がらないようにします。 効果は絶大で、ノッキングが一切発生しなくなりました。少しアクセルを踏んだだけでも力強く加速するようになり、新車のような状態になりました。 |
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