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No.2575 2024.8.24



BMW E46 エアコン ACコンプレッサー マグネットクラッチ交換






□ 1.エアコンの調子が悪い

レポートNo.2043 BMW E46 3シリーズ エアコン ACコンプレッサー 交換 にてリビルド品に交換し、5年経ちましたがエアコンの効きが悪くなってきました。低圧、高圧側の圧力を見ると正常の範囲でしたが、マグネットクラッチ式はマグネットコイルの不良やクラッチ板の劣化によってエアコンの効きが悪くなる場合があります。

海外通販サイトでマグネットコイルとクラッチ板を購入したため、交換してみることにします。7SB16C というデンソーの形式型番がE46に搭載されているACコンプレッサーで、それに対応したマグネットコイルとクラッチ板が使用可能です。





□ 2.交換要領

軸の部分に止まっているボルトを外します。空回りしてしまうため、ガムテープでプーリーを固定し、更にプーリーホルダー等で固定してボルトを外します。インパクトがあればプーリーホルダー等を使用しなくても外せます。但し組み付け時に締めるときは、インパクト厳禁です。





ボルトを外したら、外周を覆っている板を引っ張って外します。





プーリーをロックしているスナップリングを外します。必ずスナップリングプライヤーを使用しましょう。





スナップリングを外した状態です。





プーリーは、内周にはめ込まれているベアリングが圧入されているため、ギヤプーラー等を使用して外します。クランクプーリープーラーを使用すれば、コンプレッサーを車両から外さなくても交換できると思います。





ギヤプーラーの爪は、必ず空転するプーリーの外側のみ引っ掛けます。回らない内側はマグネットコイルですので、引っ掛けてしまうとコンプレッサーが割れてしまいます。





プーリーが外れた状態です。





マグネットコイルを外す前に、ネジ留めされているコネクタや端子を外します。





コネクタや端子を外した状態です。





マグネットコイルをロックしているスナップリングを外します。
結構硬いので大変です。





スナップリングを外したら、マグネットコイルを引っ張れば外れます。





新旧のマグネットコイルです。古いほうの抵抗値は4.2Ω、新しいほうは3.7Ωでした。





マグネットコイルを取り付けるときは、突起部分を矢印の位置にはめ込むように取り付けます。





新旧のプーリーです。新しいプーリーの橙色の部分がクラッチ板のようなザラザラした材質ですが、古いほうは摩耗して凹んでいます。





新旧のクラッチ板外周部分です。古いほうは見た目でも摩耗が進んでいるのが分かります。





購入したときに付いてくるワッシャーは、穴の中に入れてプーリーとの当たり具合を調整します。基本的に2個とも入れます。ワッシャーを入れないとクリアランスが足らず、常にエアコンが効いた状態になってしまうと思います。





プーリーの圧入は、油圧プレスを使うべきかもしれませんが、あて木を入れてハンマーで軽く叩いて圧入しました。、





交換完了です。





組み付けて真空引きをし、ガスチャージして完了です。ガスチャージは国産車と同じ要領でできます。





交換後は、キチンと安定して冷たい空気が出るようになりました。
マグネットコイルもしくはクラッチ板が駄目だったようです。



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