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No.2011 2016.5.1
ブレーキディスクが外れないときの対処方法
□1.ボルトで留められている
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2本のテーパーボルトでナックルに締め付けられている場合は外します。
ヘキサゴンビット(六角穴)ボルトかT型トルクスのネジで締められていれば、そのネジです。
下図のような断面になっているので、緩める前に穴の部分の錆や汚れを清掃しておきます。
ソケットの先をネジ嵌め合い穴の奥まで入れずに回すと、ネジをナメてしまいます。
差し込んだソケットやレンチをハンマー等で強めに叩いて奥まで入れて回すと、ナメずに回すことができます。
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□2.錆付いている
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(1)サービスホールがあるタイプ
通常は、タイヤ(ホイール)を外すと簡単に外れます。ディスクローターもホイールナットの締め付けによって固定されているからです。しかし、ローターとハブの当たり面が錆付いていてビクともしない場合があります。
その場合、ローターにねじ穴が2ヶ所程度あるので、その穴にボルトを締め付けていくとローターが外れます。締め付けるときは、それぞれの穴のボルトに均等な力が加わるように、少しずつ交互に締めて行きます。ねじ穴も錆びているので、CRC5-56を吹いた上でネジ山タップでネジ通しをしておいたほうが良いかもしれません。ローターによっては、ローターバランス(ホイールバランスのようなもの)を取るために開けられた穴もあるので、その穴と混同しないようにします。その穴の場合は、ネジ山がありません。
(2)サービスホールがないタイプ
穴が空いていないタイプの場合は、ハンマーで叩いて取り出します。
必ずショックレスハンマーを使用します。一撃必殺の勢いで強く叩きます。金属ハンマーは厳禁です。
周囲を均等に叩いて行きます。時計回りに叩いて行きます。ホイールナットの締め付け等ではないため、星の一筆書きの順序で叩く必要はありません。
ローターは必ず外側を叩きます。ローターは外側に外れるので内側から叩きたくなりますが、内側から叩いても絶対に外れません。
ショックレスハンマー
ナックルのハブ面はウェス等で汚れや錆を落としておきます。耐水ペーパー等は、平面度が悪くなり歪む原因になるため厳禁です。錆による固着を防ぐために、金属粉末系の焼付防止スプレー等を薄く塗布しておきます。潤滑油タイプの防錆スプレーでは無意味ですが、焼付防止スプレーは何年も効果が継続します。
焼付防止スプレー
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